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我が家の子供たちが大きくなってからは、絵本に触れることも少なくなりました。以前は、「スーホーの白い馬」や「じごくのそうべえ」などにけっこう感動したものです。少し前、木村裕一さんの「あらしのよるにシリーズ」を手に取った時は、その頃のような思いがよみがえってきました。まず、本来は、食うものと食われるものの関係であるヤギとオオカミが、お互い知らずに、あらしの闇の中で出会い、後日の再会を約束するような友人になったという話の発端が面白い設定だと思いました。また、セットでの最終巻「ふぶきのあした」で、ヤギのメイが、せっかく友達になったオオカミのガブがなだれに消えていったシーンで、やっと姿を現した「みどりのもり」に向かって、長く叫び声をあげていたという結末は、物悲しいけれど、何か余韻もあり心迫るものでした。
こうした結末に、また、何かを付け加えると蛇足になろうかと危惧しましたが、前回六巻シリーズの続きとしては、それなりの「完結」になっていると感じました。それはストーリーというより、たとえば、
この もりの サルや リスや のうさぎたち。
おこって わらって ないて、ひっしに いきて、
そして、だれもが かならず しんで いく。
いきものって みんな いっしょうけんめいで、みんな はかなく、
それが いじらしくて、おもわず ほほえんで しまう。
など、読んでいてこちらまでいじらしくて、いと惜しい思いをさせる作者の地の文章の故なのでしょう。また、素朴味を生かした絵も好感が持てました。