月別アーカイブ: 2006年6月

多田富雄:独酌余滴



本来は冬の感染症ですが、最近になり、夏の暑いときでも、インフルエンザを時々診ます。インフルエンザに罹った時には、熱と咳で数日間はしんどい思いをします。でも、体の中では、そんな時、いろんな化学物質や細胞を総動員してインフルエンザウィルスと闘っているわけです。近年の研究でこうしたメカニズムのかなりの部分が分かってきました。こうした領域の基礎医学を「免疫学」と言います。患者さまに直接立ち向かう臨床医とは別に、医師のライセンスを持っていても「免疫学」の研究に従事する基礎医学者もおられるわけで、学生時代に、ようやく医学専門課程に進んだ頃には、サイエンスとしての「医学」に心引かれた一時期もありました。幸か不幸か、当方は「科学者」としてのセンスや才能がありませんでしたので、基礎医学は、その方面に進んだ友人などから、どんな研究が行われているかなどの噂を聞くだけになってしまいました。

続きを読む


学べ、学べ、学べ、学びの道に終りはない

 ワールドカップは、日本にとって残念な結果でしたね。まだまだ、決勝トーナメントで白熱した試合が続いている中で、早くも日本の次期監督の候補としてオシム氏の名前が挙がっています。そうした報道の中で、「オシム語録」なるものを伝えていました。

 レーニンは、勉強して勉強して、もっと勉強しろ!と言った。だから私は、サッカーは走れ、走れ、もっと走れ!だ。

おおっと、テレビでまさかレーニンが出てくるとは思いませんでした。たしか「青年同盟の任務」にある言葉だったと思います。オシム氏は今はない祖国「ユーゴスラビア」での若い時代に影響を受けたのでしょうか、当方は、学生時代に聞きかじった言葉です。その後、この言葉に忠実な人生でだったわけではありませんが、今となって心に響きます。がんばらなくちゃ(^^ゞ

「学べ、走れ、学べ、走れ、サッカーの道に終りはない」とこれからの日本サッカーを担う若い人たちへ伝えたい気持でいっぱいです。


井上ひさし:吾輩は漱石である



現在は、集英社文庫所収、150円でゲット。

井上ひさしさんの芝居は、正月に観た「たいこどんどん」でもそうでしたが、笑いとペーソスが絶妙に組み合わさってできていると思っています。でも、この芝居はなぜかちょっと暗めです。漱石の持病であった胃潰瘍、その大出血が43歳の時、伊豆修善寺滞在の時に起こります。世に「修善寺の大患」と言われていますが、その時漱石は、出血性ショックのため、30分ほど意識を失います。その意識の闇の中で、わが漱石先生の見た夢、そこには、彼の作品の主人公たち、坊ちゃん、マドンナ、三四郎などがそれぞれに語る漱石の時代の様相なのですが、正直、ちょっと分かりづらいテーマでした。

エスキモーブログにも別記事にて投稿しました。
続きを読む


映画「ベトナム」での、あの少女のそれからは?

 6月17日、医療生協の集いで、山本薩夫監督の「ベトナム」の DVD を見ました。ベトナム戦争で、「北爆」が行われていた当時のベトナム共和国の戦時下の長編記録映画です。すいぶん以前、封切られた当時は、当方大学に入学したてで(^^ゞ、とても感動した記憶があります。おりしも世間では「ベトナム反戦運動」の盛んな頃。ベトナム人民の戦いとどうすれば連帯できるのか、学友と真剣に口泡飛ばして議論したものでした。そんな年月を飛び越え、今見ても、どんな苦しい局面になろうと「一人の餓死者も出さない」など共に戦う仲間を大事にする意気込みを貫いたベトナムの人たちの志の高さが伝わり、感動を新たにしました。
続きを読む


負けたのは誰のせい?——診療でのギャグ集(その 14)

 やはり、昨日のワールドカップの試合の話題が診療室にも…

—せっかく応援してたのに、残念やわ!
—誰の責任で、負けたと思う?
—うーん、ゴールキーパーの川口選手はじめ、みんな頑張ってたのに?
—誰のせいでもあれへん、ありゃ、自己じーこ責任や!とは、冗談、冗談!ジーコ監督のやり方が間違っているわけではあれへんで。負けた試合をステップにして、また、クロアチア戦、ブラジル戦と、目いっぱい活躍してほしいもんやな。