H君を偲ぶ
2日前の記事の追加です。
会には、少し遅れて到着したので、「自己紹介」的な挨拶では充分に披露できなかったことです。30 数年前の大学は、学内では「70年安保」の「政治闘争」が盛んな毎日でした。クラブ活動も、そんな激動に振り回されていた感もあります。いつのデモかは失念しましたが、公演も差し迫っていたある日に、学内の学生集会と芝居の稽古の日程と重なってしまいました。小生も含めて、過半数の仲間は、その集会に参加すべく、クラブの部会にも、練習を休もうと提起したんですが、その会議の中で、日頃は軽妙なギャグで皆を愉しませていた H君が、その時だけは実に難しい顔をして「練習すべきだ」と頑に主張し続けたのです。結局全員の合意が得られず、その日の使い方は、各人の自由意志との結論になりました。当日になり、デモが終わって、戻ってみると、部室の入り口では、他には誰もいない室内に一人で、いつも稽古の最初に行っていた「ア、エ、イ、ウ、エ、オ、ア、オ、アイウエオ」との発声練習を繰り返している H君の声が聞こえてきました。なんだか、彼に悪くて、その日はとうとう部室の扉を開ける事ができませんでした。
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