*以前、私の「母子手帳」を紹介することがあった。それは、初代の「母子手帳」らしい。そこで、少しその淵源を探ってみたくなった。「母子健康手帳の評価とさらなる活用に関する研究」 によると、戦時中ドイツに留学していた産婦人科医瀬木三雄先生が、そのドイツのある地域の Mutterpassを導入し、「妊産婦手帳」としたものを、戦後すぐに「母子手帳」に発展させたらしい。「妊産婦手帳」には、妊婦の心得として、第一条に「丈夫ナ子ハ丈夫ナ母カラ生マレマス。妊娠中ノ養生ニ心ガケテ立派ナ子ヲ生ミオ國ニツクシマセウ」とあるから、瀬木三雄先生は、そんな意図はなかったと否定されているらしいが、「産めよ増やせよ」の国策に沿ったものが、「母子手帳」のルーツである。写真は、1947年現役の「妊産婦手帳」、まだ国粋的な「心得」は削除されていないところが興味深い。ドイツの Mutterpass は、ナチスの「優生思想」があったと推測されるが、Wikipedia では、そこは触れられていない。うまく纏まったら、どっかで発表しようかな?
- 1947年(昭和22年)の「妊産婦手帳」
- 第一条に「丈夫ナ子ハ丈夫ナ母カラ生マレマス。妊娠中ノ養生ニ心ガケテ立派ナ子ヲ生ミオ國ニツクシマセウ」
- ドイツ、現在のMutterpass
*今日のメディア逍遥
〽いろんな事おましたなあ名号に南無阿弥陀仏悲哀を超えて